サボテンの種子購入の為に学名のリストを見ています。
しかしながらなかなか覚えられません。
まずは、そもそもの意味を理解しようと・・・
とりあえず学名の意味を調べてみました。
※ 希=ギリシア語
羅=ラテン語
アカントカリキウム(Acanthocalycium)
Akantha[希] = とげ
kalyx [希] = がく
:とげのあるがくを有する
アリオカルプス(Ariocarpus)
Aria[希] = ナナカマド
Karpos[希] = 果実
:ナナカマドとよく似た果実をつける
アストロフィッツム(Astrophytum)
Astron[希] =星
Phyton[希] =植物
:星の形に似た植物
アズレキウム(Aztekium)
:アステカ族(Aztek Indian)の彫刻に似た植物
ブロスフェルディア(Blossfeldia)
発見者のHarry Blossfeld Jr氏(1913-1986)を記念して命名
ドイツ人で生前はブラジル在住。
サンパウロを拠点にランやサボテン等の観葉植物の輸出入を手掛ける
セレウス(Cereus)
Cereus[羅] =ロウソク
:ロウソクに似た細長い植物
シンシア(Cintia)
ボリビアにあるチュキサカ県シンシ郡(Cinti)の地名による
クレイストカクタス(Cleistocactus)
Cleistos[希] =閉じられた
:全開し難い花を持ったサボテン
コピアポア(Copiapoa)
:チリ共和国アカタマ州のコピアポ県に由来する
コリファンタ(Coryphantha)
koryphe[希] = 王冠
anthos[希] = 花
:王冠の様な花を持つサボテン
※ちなみに花のラテン語はFlora
レピドコリファンタ(Lepido_coryphantha)
Lepido[羅] =うろこ ≒ 剥脱しやすい、重なり合う
:よく子吹き、重なり合い、剥脱しやすいサボテン
ディソカクタス(Disocactus) ※孔雀サボテン
Dis[希] = 2倍
:内側と外側の花が同じ大きさ
ディスコカクタス(Discocactus)
diskos [希] = 円盤
:円盤の様に丸くて平らなサボテン
ドリコテレ(Dolichothele)
dolikos[希] =長い
thele[希] =疣(いぼ)
:長い疣(いぼ)を持ったサボテン:
エキノカクタス(Echinocactus)
echinos[希] =ハリネズミ、ウニなどの生物
:ハリネズミの様な棘を有したサボテン
エキノセレウス(Echinocereus)
echinos[希] =ハリネズミ、ウニなどの生物
Cereus[羅] =ロウソク
ハリネズミの様な棘を有し、ロウソクに似た細長いサボテン
エキノフォスロカクタス(Echinofossulocactus)
echinos[希] =ハリネズミ、ウニなどの生物
fossula[羅] =くぼみ構造
ハリネズミの様な棘を有し、くぼみがあるサボテン
エキノプシス(Echinopsis)
echinos[希] =ハリネズミ、ウニなどの生物
opsis[希] = 顔を持った、似た
ウニに似たサボテン
※ トリケラトプス(triceratops)
Tri =三つ
Cerat =角
Ops =顔を持った
エピテランサ(Epithelantha)
Epi[希] =~の上に
thele[希] =疣(いぼ)
anthos[希] = 花
:疣の上に花が咲くサボテン
エリオカクタス(Eriocactus)(旧学名→パロディア)
Erion[希] = 羊毛
:羊毛の様な花軸を持ったサボテン
エリオシケ(Eriosyce)
Erion[希] = 羊毛
sykon[希] = 果実(イチジク)
:羊毛におおわれた果実を持つサボテン
エスコバリア(Escobaria)
メキシコの農学者Escobar兄弟を記念して命名
エスポストア(Espostoa)
ペルーの園芸家Nicolas Esposto氏(1877-???)を記念して命名
イタリア・ジェノバ生まれ
フェロカクタス(Ferocactus)
Ferox[羅] =獰猛、強烈
:強烈なトゲをもつサボテン
フライレア(Frailea)
アメリカ合衆国農務省が有するサボテン栽培所で勤務していたManuel Fraile氏(スペイン人)を記念して命名
ゲオヒントニア(Geohintonia)
発見者のGeorges Hinton氏を記念して命名
ギムノカクタス(Gymnocactus)(旧学名→ツルビニカルプス)
Gymnos[希] = はだか、毛の無い
:毛の無い果実を持ったサボテン
ギムノカリキウム(Gymonocalycium)
Gymnos[希] = はだか、毛の無い
kalyx [希] = がく
:毛の無いがくを持ったサボテン
ハマトカクタス(Hamatocactus)
hamatus [羅] =釣り針、鉤(かぎ)
:釣り針状の棘を持つサボテン
ハリシア(Harrisia)
ジャマイカの園芸家James Harris氏を記念して命名
ホマロケファラ(Homalocephela)
Homalo[希] = 平らな
kephale[希] =頭
:平らな球体をしたサボテン
ヒロセレウス(Hylocereus) ※ドラゴンフルーツ 三角柱
Hylos[希] =森林
Cereus[羅] =ロウソク
:森林に生えるロウソクに似た細長いサボテン
レウクテンベルギア(Leuchtenbergia)
ロイヒテンベルク(Leuchtenberg)公であるウジェーヌ・ローズ・ド・ボアルネ
を記念し命名
ロビビア(Lobivia)
ボリビア(Bolivia)のアナグラム(※文字遊び)
但し、ボリビアだけでなくアルゼンチン・ペルーにもいる。
(3か国の国境近く)
ロフォフォラ(Lophophora)
Lophos[希]: 峰(みね)の部分
phorein[希]:身に着ける
:羽毛によって疣(いぼ)が飾られているサボテン
マイウェニア(Maihuenia)
チリ中南部からアルゼンチン南部に住むマプチェ族の言葉で女性を表すMaihuenより命名
マラコカルプス(Malacocarpus)
malakos[希] = やわらかい
karpos[希] = 果実
:やわらかい果実を持つサボテン
マミラリア(Mammillaria)
mammilla[羅] = 疣・乳房
マツカナ(Matucana)
ペルーのリマ県北部のマトゥカナ(地名)を表し、そこで自生している事を表している。
メロカクタス(Melocactus)
melo[羅] =メロン
:メロンの様な形をしたサボテン
ネオロイディア(Neo_lloydia)
アメリカの園芸家Francis Ernest Lloyd氏を記念して命名
ネオポルテリア(Neo_porteria)
チリの昆虫学者Carlos Porter氏を記念して命名
ネオチレニア/[ネオキレニア](Neo_chilenia) (旧学名 → エリオシケ)
Chilenia:チリ原産の~
:チリ原産のサボテン
ネオウェルデルマンニア(Neowerdermannia)
ドイツの園芸家Erich Werdermann氏を記念して命名
ノトカクタス(Notocactus)
notos[希] = 南
:南米に存在するサボテン
オブレゴニア(Obregonia)
メキシコの大統領アルバロ・オブレゴン(在:1920-1924)を記念して命名
Opuntia(オプンチア)
葉っぱを直接発根させることで栽培増殖させる食用植物が古代ギリシアに存在していた。
この植物が自生していたのが古代ギリシアのOpusという町であった。
本種も葉っぱから直接発根&増殖出来ることから、このOpusという町の名前を当てはめた。
オロヤ(Oroya)
ペルー中部のフニン県にあるラ・オロヤ市に由来する。
パロディア(Parodia)
アルゼンチンの農業技師であるLorenzo Raimundo Parodi博士(1895-1966)を記念して命名
アルゼンチンの草木全般種の記載を行った
ペディオカクタス(Pediocactus)
Pedion[希] = 平地
平地に生えるサボテン
ペレキフォラ(Pelecyphora)
pelekys[希] = 戦斧
phoros[希] = ~の姿をした
:戦斧の様なアレオーレを持ったサボテン
ペレスキア(Pereskia)
自然科学者のニコラ=クロード・ファブリ・ド・ペーレスク(Nicholas Claude Fabre de Peiresc 仏:1580-1637)を記念して命名
ペレスキオプシス(Pereskiopsis)
opsis[希] = 顔を持った、似た
:ペレスキアに似たサボテン
ヒルホカクタス(Pyrrhocactus) (旧学名→エリオシケ)
pyrrho[希] = 縁どられた
:縁どられた花色を持つサボテン
プナ(Puna)
チリ・ボリビア・アルゼンチンの3か国の国境にあたる海抜4500mほどの高地を現地でPunaと呼ばれている。
本種はそこに自生する為、命名された。
レブチア(Rebutia)
フランスの園芸家Pierre Rebut(1827~1898)を記念して命名
生前はリヨンに近いシャゼ=ダゼルグ(Chazay-d’Azergues)にてナーセリーを経営していた
スクレロカクタス(Sclerocactus)
sclero[希] = 硬い、著しい
:種の外皮が硬く、激しいトゲを持ったサボテン
セティエキノプシス(Setiechinopsis)
Seta[希] = 剛毛
echinos[希] =ハリネズミ、ウニなどの生物
opsis[希] = 顔を持った、似た
花筒が剛毛に覆われ、ハリネズミの様にトゲのあるサボテン
ステノカクタス(Stenocactus) (旧学名→エキノフォスロカクタス)
Stenos[希] = せまい
:狭い稜(りょう)をもつサボテン
ストロンボカクタス(Strombocactus)
strombos[希] = つむじ・かたつむりの形
:つむじ型のサボテン
※トロンボーン(Trombone)も同語源で、かたつむり型の楽器を意味している
スルコレブチア(Sulcorebutia)
sulcus[羅] = みぞ
:みぞのあるレブチア
※脳のしわは英語でSulcusと呼ばれ、現在でも使われている
テフロカクタス(Tephrocactus)
tephros[希] = 灰色
:灰色のサボテン
テロカクタス(Thelocactus)
thele[希] =疣(いぼ)
:疣(いぼ)のあるサボテン
テロケファラ(Thelocephara) (旧学名 → ネオキレニア→エリオシケ)
thele[希] =疣(いぼ)
kephale[希] =頭
いぼいぼの球体を持つサボテン
トリコセレウス(Trichocereus)
thrix[希] = 髪の毛、糸
:花を形成するアレオーレが髪の毛状態の毛に覆われるサボテン
ツルビニカルプス(Turbinicarpus)
Turbineus[羅] = 円錐形・つむじ型
Karpos[希] = 果実
※タービンエンジンのタービン(Turbine)もつむじ型をしており、同じ語源。
ユーベルマニア(Uebelmannia)
スイスの起業家・園芸家であるWerner Uebelmann氏(1921-2014)をを記念して命名