うちのキリンウチワ

現在、実生した苗の保存の為、または、小さな苗の顔を早く見る為にキリンウチワの接ぎ木を行っています。
キリンウチワには芒刺があり、とても扱いにくいのですが、活着しやすく、また場所をとらないので
うちの様な立派な温室・ビニールハウスが無い環境ではとても重宝しています。
それでは、かいつまんで所有しているキリンウチワの特徴について書いてみたいと思います。

<< キリンウチワについては ここ でもまとめています 参考にどうぞ>> 2017年3月追記

Ⅰ】キリンウチワの種類
幣宅では3種類のキリンウチワがいます。
1.キリンウチワA・・・・茎に白い毛あり
・幣宅では殆ど使用していません。
・ある程度の長さになると横に倒れます。
・活着が少々しにくい (粘液がされさら)
・アストロフィッツムと相性が悪い(レブチアなどでは相性が良い)
・高い温度(20~25度以上)が必要で、根の動きが遅い
※キリンウチワとして一番歴史の古いものの様です。

2.キリンウチワB(別名:瑠璃葉キリン)・・・・肉厚で白い毛が無い
・幣宅では一番使われています。
・横に倒れにくくしっかりしている。
・活着しやすい (粘液の粘度が高い)
・アストロフィッツムと相性が良い
・比較的低い温度でも穂が成長する(ミニマム:15℃程度)
・アストロフィッツム、アリオカルプスなど表皮が堅そうな種類につかっています。
※比較的歴史は浅いようです。DSC_4576

3.中国産キリンウチワ・・・茎に白い毛あり
・二番目に使われています。
・ある程度の高さになると横に倒れやすい
・活着しやすい (粘液の粘度が高い)
・アストロフィッツムとの相性は普通
・比較的低い温度でも穂が成長する(ミニマム15℃程度)
・花サボテンでメインに使っています。
※中国のTaobaoで購入。キリンウチワAとBの中間の様な感じです。DSC_4574

Ⅱ】接ぎ穂の大きさ
接ぎ穂はカキ子が一番活着しやすく、その後の成長も早いようです。
但し、実生苗で接ぎ木をする場合、なるべく成長し、刺が出ているような大きな苗の方が
立ち上がりが早い気がします。
1㎜よりも2㎜、3㎜よりも4㎜と大きければ大きいほど良いようです。
南米産のサボテンで、発芽後一週間の苗を接ぎましたが、成長が見えて来るまでに
2か月ほどかかるものもありました。
その間、ワセリンを塗りたくり、干からびを防いでいましたが、あまりに動かないので
失敗したのかと思ったのですが、2か月後、いきなり大きくなってきました。
また、エキノカクタスの太平丸などは、種子が大きく、苗サイズも大きかったので
刺の出現を待つことなく、発芽後、2日程で速やかに接ぎました。
問題なく成長してきています。

Ⅲ】キリンウチワのメリット
キリンウチワで大きくメリットを感じていることは、そのサイズです。
袖ヶ浦などの柱サボテンに接いだ場合、縦長な高さと鉢のサイズから
どうしても場所をとってしまいます。
小さな庭、または家の中で育てる場合、その大きさがデメリットとなってしまいます。
その点キリンウチワは場所が小さく栽培することができます。
※但し、窓際で育てる場合、同居家族が芒刺に刺されることもあるのでチクチクと嫌味を言われてしまいます。

Ⅳ】キリンウチワの水耕栽培
昨年、プラポットによる土耕栽培ととペットボトルによる水耕栽培を比較実験したのですが、
成長の差をあまり感じることがありませんでした。
どちらかと言うと水耕栽培の方が、成長が良い気がしています。
水耕栽培は小さなペットボトルや瓶などに「生け花風」にキリンウチワを差し、発根後、定期的な肥料溶液を足すだけなので非常にお手軽です。DSC_4611
特に家の中での栽培ですと、土や水がこぼれたり、使用後の廃棄土処分の心配もしなくてよいので手軽に行えます。
但し、小さな瓶で育てていると根が瓶中にまわり、古い根の腐敗が起きる場合があります。
その時は瓶の中から硫化水素の汚水の臭いが充満しとても臭くなるので、瓶の中に根が回りすぎた場合、定期的に根を切って差し戻してやる必要があります。

肥料溶液は現在、大塚ハウス1号と2号をつかってEC1.3の培養液を施しています。
また瓶に入れたり、小型ペットボトルに入れて栽培しているものにはエアー爆気は施していません。
プラスチック衣装ケースに入れて40本ほど栽培しているものもあるのですが、それらには、エアポンプで空気をおくっています。DSC_4612

DSC_4613
根の様子です。エアストーンで曝気しています。

DSC_4614
実生接ぎで2ヶ月程たった、ギムノカリキウム エスペランザエ(Gymnocalycium esperanzae MM1257)

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